Google では昨年、さまざまな新機能を備えた新しい Search Console を正式版としてリリース(英語)しました。新しい Search Console では、サイト所有者の皆様がより重大な課題に取り組めるようにすることを目標とし、ユーザーの利便性を第一に新機能の開発に力を注ぎました。その結果、従来の Search Console の古い機能を一部廃止することができ、新しい Search Console にさらに機能を追加して改善する余地ができました。
2019 年 3 月末までに予定している Search Console の変更点は以下のとおりです。
新しいインデックス カバレッジ レポートのクロールエラー
皆様からのフィードバックで多かったのが、Search Console のクロールエラーの一覧でどのエラーを優先的に解決すべきかわかりづらいというご意見でした(存在しない URL のクロールは通常の動作ですが、解決する必要のない 404 エラーが大量に報告されることがありました)。どの問題を重要視すべきかを再検討し、サイトのインデックス登録に使用するパターンを変更したことで、重要度の高い問題を特定しやすくなりました。この変更が、より迅速な問題解決と再クロール リクエストにつながるものと確信しています。これに伴い、パソコン、スマートフォン、サイト全体のエラーを示す従来のクロールエラー レポートを廃止します。エラーの認識や報告の方法は今後も改善してまいりますので、ご要望などございましたらツールからフィードバックをお送りください。
クロールエラー レポートの廃止に伴い、同じ内部システムをベースとするクロールエラー API も廃止することにしています。現在のところ、代替となる API を提供する予定はありません。この変更については、API をご利用の皆様に改めてお知らせいたします。
インデックス カバレッジのサイトマップ データ
新しい Search Console への移行に伴い、サイトマップ レポートを一新します。新しいサイトマップ レポートは従来のサイトマップ レポートのほとんどの機能を継承し、さらに画像や動画などの情報を充実させることを予定しています。また、サイトマップ ファイルで送信した URL については、インデックス カバレッジ レポート内でサイトマップ ファイルを使用してどの URL をトラッキングするかを選択できるようにしました。これにより、注視しておきたい URL を簡単にトラッキングできるようになります。
Fetch as Google は、URL 検査ツールに置き換わります
新しい URL 検査ツールを使用すると、皆様のウェブサイト上の URL をさまざまな観点から検査できます。現在のインデックスの確認だけでなく、最近変更した URL のライブチェックも可能です。このツールを使用することで、URL に関する詳しい情報(HTTP ヘッダー、ページリソース、JavaScript コンソールログ、ページのスクリーンショットなど)も確認できます。ページの再クロールをツールから直接リクエストできるため、Google 検索への追加や更新がスムーズに行えるようになりました。
ユーザー管理機能を [設定] に統合
ユーザー管理インターフェースを改善し、これまで複数の場所に分かれていたユーザー管理機能を新しい Search Console の [設定] に統合しました。これに伴い、古い Search Console のユーザー管理機能は廃止となります。
構造化データ ダッシュボードにカテゴリ別のレポートを追加
サイトへのリッチリザルトの実装を容易にするため、新しい Search Console にいくつかのレポート(求人、レシピ、イベント、Q&A)を昨年追加しました。新しいレポートには、このような機能を今後も追加していく予定です。ページ上の構造化データの解析中に見つかった構文エラーについても、重大な問題を見過ごすことがないよう集計してレポートに表示することにしました。
リッチリザルト機能でサポートされていないその他の構造化データタイプは、今後は Search Console のレポートには表示されません。これにより、重要性の低い問題に気をとられることなく、Google 検索への表示に影響する可能性のある問題に集中できるようになります。
廃止された古い機能
新しい Search Console では、不可欠と思われる機能に絞り込んだ結果、いくつかの機能を廃止することになりました。廃止された機能は以下のとおりです。
HTML の候補 - 重複したタイトルや短すぎるタイトルを見つけることができるのは便利ですが、Google のアルゴリズムもここ数年で進化し、より効果的なタイトルを生成できるようになってきています。また、ウェブサイトをクロールしてタイトルと説明を抽出できる便利なツールも登場しています。
プロパティ セット - 一部で高く評価されてきた機能ですが、利用者が少ないことから廃止することになりました。ただし、ウェブサイトをもっと包括的に把握したいというニーズがあることがわかりましたので、Search Console アカウントをドメイン全体にわたって(スキーマタイプやサブドメインに関係なく)管理するための機能を追加する予定です。今しばらくお待ちください(本機能につきましては、英語記事となりますが公開しました)。
Android アプリ - 関連する機能のほとんどは、ここ数年で Firebase コンソールに移管されました。
ブロックされたリソース - この機能を追加したのは、モバイル フレンドリーでないためにブロックされた CSS や JavaScript のファイルを特定し、ブロックを簡単に解除できるようにするためでした。この問題は数年前に比べるとかなり減少し、このツールの利用者数も大幅に減っています。また、ブロックされたリソースは URL 検査ツールで直接特定できるようになっています。
フィードバックをお待ちしています!
これらの変更は皆様の作業フローに影響する可能性があるため、可能な限り早い時期にお知らせすることにしました。ご不明な点、ご要望などございましたら、新しい Search Console から直接フィードバックをお送りください。詳細なフィードバックをご提供いただける場合はヘルプ フォーラムをご利用ください。スクリーンショットなども含めることができます。新しくなった Search Console が長きにわたって皆様のお役に立ち、サイトに影響する問題に集中して Google 検索をさらに有効に活用できるようになるものと確信しております。
皆様にとって幸多き一年となりますよう。
Posted by Hillel Maoz, Search Console Team
Original version: Official Google Webmaster Central Blog: Focusing on the new Search Console