今年の Google I/O で発表したように、Googlebot では Chrome ベースのブラウザを使用してウェブページのレンダリングを行います。さらに、2019 年 12 月には、新バージョンのブラウザに対応する形で Googlebot のユーザー エージェント文字列を更新します。また、それ以降も Googlebot での Chrome の更新に合わせて、バージョン番号を定期的に更新します。
ユーザー エージェント文字列とレンダリングの背景情報については、Google クローラ(ユーザー エージェント)と Google が JavaScript をインデックスに登録できるようにするをご覧ください。
モバイル:
Mozilla/5.0 (Linux; Android 6.0.1; Nexus 5X Build/MMB29P) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/41.0.2272.96 Mobile Safari/537.36 (compatible; Googlebot/2.1; +http://www.google.com/bot.html)
パソコン:
Mozilla/5.0 (compatible; Googlebot/2.1; +http://www.google.com/bot.html)
または
Mozilla/5.0 AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko; compatible; Googlebot/2.1; +http://www.google.com/bot.html) Safari/537.36
12 月には、Googlebot で使用されている Chrome のバージョンを反映させるために、上記のユーザー エージェント文字列の定期的な更新を開始します。次のユーザー エージェント文字列では、「W.X.Y.Z」が、使用している Chrome のバージョンに置き換えられます。たとえば、「W.X.Y.Z」が「76.0.3809.100」のようになります。このバージョン番号は定期的に更新されます。
Mozilla/5.0 (Linux; Android 6.0.1; Nexus 5X Build/MMB29P) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/W.X.Y.Z Mobile Safari/537.36 (compatible; Googlebot/2.1; +http://www.google.com/bot.html)
Mozilla/5.0 AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko; compatible; Googlebot/2.1; +http://www.google.com/bot.html) Chrome/W.X.Y.Z Safari/537.36
評価を実施した結果、この変更はほとんどのウェブサイトに影響しないことがわかっています。
Google が推奨するように、ユーザー エージェント スニッフィングではなく機能検出とプログレッシブ エンハンスメントを使用しているサイトであれば、変更は不要です。
特定のユーザー エージェントを探索しているサイトでは、影響が生じている可能性があります。ユーザー エージェント スニッフィングではなく、機能検出を使用してください。機能検出を使用できず、ユーザー エージェント経由で Googlebot を検出する必要がある場合は、ユーザー エージェント内で「Googlebot」を探してください。
この変更の評価中に見つかった一般的な問題としては、たとえば次のものがあります。
サイトに影響が生じているか不明な場合は、新しい Googlebot ユーザー エージェントを使用して、ブラウザにウェブページを読み込んでみてください。Chrome でユーザー エージェントをオーバーライドする方法については、こちらの手順をご覧ください。
ご質問がある場合は、ウェブマスター ヘルプ コミュニティに問い合わせるか、YouTube のウェブマスター オフィスアワーに参加してください。または、こちらの Twitter をフォローしてください。
動画は、情報をオンラインで得るための重要なメディアとして、利用が拡大しています。Google では、ユーザーがためになる動画を簡単に見つけられるようにしたいと考えています。そこで今回、Google 検索における動画のパフォーマンスを把握し、動画のマークアップを改善する機会を特定できるツールを、新たに 2 つ導入しました。
現在、Google 検索では、メインの検索ページ、動画検索タブ、そして Discover に動画が表示されます。
左から右: メインの検索ページ、動画検索、Discover にそれぞれ表示された動画
構造化データにより、検索エンジンでは動画が表示されているページを認識でき、動画の長さ、アップロード日、その他のメタデータなどの正確な情報に加え、プレビューを含む豊富な視覚的情報が表示されます。ユーザーはそれらを通じ、動画の内容を詳しく把握したうえでクリックできるようになります。
構造化データを使用して動画にアノテーションを付けているサイトについて、Search Console では新たに「動画」レポートを使用できるようになりました。このレポートでは、サイトに実装されているマークアップに関するエラーと警告を確認できます。なんらかの問題を修正した場合には、該当ページが再クロールによって解決されたかどうかを、このレポートで検証できます。詳しくはリッチリザルト ステータス レポートをご覧ください。
Search Console の検索パフォーマンス レポートには、動画タブの検索結果(タイプ = 動画)のパフォーマンスを表示するオプションがすでに用意されていますが、今回、動画に関する機能がさらに拡張されました。動画の見え方を設定する新機能によって、メインの検索結果タブ(タイプ = ウェブ)と Discover でも動画のパフォーマンスを確認できるようになっています。VideoObject 構造化データを使用しているページの場合、または Google が他のシグナルを使用してページ上の動画を検出している場合には、ページ内のコンテンツと合わせて動画の見え方が表示されます。
こうした新しいツールを使用すれば、動画が検索結果でどのように表示されるかを把握でき、問題の特定と修正が容易になるはずです。動画に関するおすすめの方法も参考にしてください。ご質問がある場合は、フォーラムへの投稿をお願いします。
レビュー リッチリザルトが添えられた検索結果は、プロダクトやサービスを探すうえで大変役に立ちます(検索結果の横に時折表示されているあのスコアや星です)。
これをさらに便利で役立つものにするため、Google ではレビュー リッチリザルトのアルゴリズムの更新を行いました。これにより、ウェブマスターから報告された無効、または誤解を招くような実装の一部も解決されます。
レビュー マークアップは、技術的にはどのスキーマタイプにも追加できますが、多くのタイプでは、星による評価はユーザーにとってあまり意味がありません。今回の変更により、検索でレビュー リッチリザルトをトリガーできるスキーマタイプが限定されます。具体的には、以下のタイプ(およびそのサブタイプ)へのレビューのみが表示されるようになります。
「セルフサービング」と見なされるレビューは、ユーザーの利益を最優先にしたものではありません。Google では、エンティティ A に対するレビューがエンティティ A のウェブサイトに(直接マークアップで、または埋め込まれたサードパーティ ウィジェットを介して)置かれている場合、そのレビューを「セルフサービング」と呼びます。そのため、今回の変更により、レビュー対象のエンティティ自身がそのレビューを制御している場合、スキーマタイプ localBusiness と Organization(およびそのサブタイプ)に対するレビュー リッチリザルトは表示されなくなります。
今回の変更から name プロパティが必須となるため、レビューには必ず name を指定しなければならなくなります。
さらなる情報提供を目的として、ローカル ビジネスや組織などのエンティティはこれまで、自身に関するレビュー マークアップをホームページやその他のページに追加して、そのページにレビュー スニペットを表示させることができました。こうしたマークアップは、エンティティが直接追加することもあれば、サードパーティ製のウィジェットを使用して埋め込むこともありました。
Google ではこれを「セルフサービング」であると考えています。ローカル ビジネスまたは組織が、自身に関するマークアップを、自身のページに自ら追加しているためです。
ローカル ビジネスまたは組織(LocalBusiness または Organization スキーマタイプ)によるセルフサービングなレビューは表示されなくなりました。たとえば、特定の商品やサービスに関するレビューを表示するリッチ レビュー スニペットも、それがセルフサービングであると見なされれば表示されません。
こちらのドキュメントに記載されているその他のスキーマタイプに関するレビューは許可され、表示されます。たとえば料理関連のサイトで、レシピに関する訪問者のレビューをまとめる目的で、マークアップを使用することは可能です。そのリッチ レビュー マークアップは、該当するレシピが検索結果に表示される場合にも適用される可能性があります。
よくある質問
当社の商品やサービスに関するレビューを、サードパーティ製のウィジェットを使用して表示している場合はどうなりますか?
その場合、Google 検索では、該当するページのレビュー スニペットが表示されません。サードパーティ製のウィジェットを埋め込むことは、レビューをリンクさせるプロセスを操作する行為であると見なされます。
セルフサービングなレビューは、LocalBusiness または Organization から削除する必要がありますか?
いいえ。削除する必要はありません。Google 検索では、そうしたページのレビュー スニペットが表示されなくなるというだけです。
自社のサイトにセルフサービングなレビューを掲載した場合、手動による対策はとられますか?
それだけで手動による対策がとられることはありません。ただし、構造化データが Google のガイドラインに違反していないことを確認することをおすすめします。
今回の更新は、当社の Google マイビジネスのリスティングやプロフィールには影響しますか?
いいえ。今回はオーガニック検索だけに関連する更新であるため、Google マイビジネスには影響しません。
他の組織に関するレビューをまとめたサイトには影響しますか?
いいえ。それについては何も変わりません。レビューをまとめたサイトの場合は、他の組織に関するレビュー スニペットを含めて検索結果に表示されます。
今回の更新は AggregateRating にも適用されますか?
はい。Review と AggregateRating に適用されます。
Review
AggregateRating
引き続き検索結果にセルフサービングなレビューが表示されている場合は、どのように報告すればよいですか?
Google では、必要に応じてそうした場合の専用フォームを用意することを検討しています。今回の変更は段階的に実施しているため、適切でないレビューの星が引き続き表示される可能性があります。
この変更により、ユーザーにとってのレビューの有用性が大きく向上する一方、ほとんどのウェブマスターにとって、必要となる作業は皆無か、あるとしてもわずかです。上記の変更はすべて、デベロッパー向けのドキュメントに記載されています。ご不明な点がございましたら、ウェブマスター フォーラムをご利用ください。
Posted by Yuxin Cao, Software Engineer & Sven Naumann, Trust & Safety Search
【2019/11/11 追記】
Webmaster Conference Tokyo & Osaka の Lightning Talk の詳細が決定しました!スピーカー及びタイトルは次の通りです。 Webmaster Conference Tokyo タイトル&スピーカー(敬称略)
Posted by Takeaki Kanaya, Senior Search Evangelist, Google