レビュー リッチリザルトが添えられた検索結果は、プロダクトやサービスを探すうえで大変役に立ちます(検索結果の横に時折表示されているあのスコアや星です)。
これをさらに便利で役立つものにするため、Google ではレビュー リッチリザルトのアルゴリズムの更新を行いました。これにより、ウェブマスターから報告された無効、または誤解を招くような実装の一部も解決されます。
レビュー マークアップは、技術的にはどのスキーマタイプにも追加できますが、多くのタイプでは、星による評価はユーザーにとってあまり意味がありません。今回の変更により、検索でレビュー リッチリザルトをトリガーできるスキーマタイプが限定されます。具体的には、以下のタイプ(およびそのサブタイプ)へのレビューのみが表示されるようになります。
「セルフサービング」と見なされるレビューは、ユーザーの利益を最優先にしたものではありません。Google では、エンティティ A に対するレビューがエンティティ A のウェブサイトに(直接マークアップで、または埋め込まれたサードパーティ ウィジェットを介して)置かれている場合、そのレビューを「セルフサービング」と呼びます。そのため、今回の変更により、レビュー対象のエンティティ自身がそのレビューを制御している場合、スキーマタイプ localBusiness と Organization(およびそのサブタイプ)に対するレビュー リッチリザルトは表示されなくなります。
今回の変更から name プロパティが必須となるため、レビューには必ず name を指定しなければならなくなります。
さらなる情報提供を目的として、ローカル ビジネスや組織などのエンティティはこれまで、自身に関するレビュー マークアップをホームページやその他のページに追加して、そのページにレビュー スニペットを表示させることができました。こうしたマークアップは、エンティティが直接追加することもあれば、サードパーティ製のウィジェットを使用して埋め込むこともありました。
Google ではこれを「セルフサービング」であると考えています。ローカル ビジネスまたは組織が、自身に関するマークアップを、自身のページに自ら追加しているためです。
ローカル ビジネスまたは組織(LocalBusiness または Organization スキーマタイプ)によるセルフサービングなレビューは表示されなくなりました。たとえば、特定の商品やサービスに関するレビューを表示するリッチ レビュー スニペットも、それがセルフサービングであると見なされれば表示されません。
こちらのドキュメントに記載されているその他のスキーマタイプに関するレビューは許可され、表示されます。たとえば料理関連のサイトで、レシピに関する訪問者のレビューをまとめる目的で、マークアップを使用することは可能です。そのリッチ レビュー マークアップは、該当するレシピが検索結果に表示される場合にも適用される可能性があります。
よくある質問
当社の商品やサービスに関するレビューを、サードパーティ製のウィジェットを使用して表示している場合はどうなりますか?
その場合、Google 検索では、該当するページのレビュー スニペットが表示されません。サードパーティ製のウィジェットを埋め込むことは、レビューをリンクさせるプロセスを操作する行為であると見なされます。
セルフサービングなレビューは、LocalBusiness または Organization から削除する必要がありますか?
いいえ。削除する必要はありません。Google 検索では、そうしたページのレビュー スニペットが表示されなくなるというだけです。
自社のサイトにセルフサービングなレビューを掲載した場合、手動による対策はとられますか?
それだけで手動による対策がとられることはありません。ただし、構造化データが Google のガイドラインに違反していないことを確認することをおすすめします。
今回の更新は、当社の Google マイビジネスのリスティングやプロフィールには影響しますか?
いいえ。今回はオーガニック検索だけに関連する更新であるため、Google マイビジネスには影響しません。
他の組織に関するレビューをまとめたサイトには影響しますか?
いいえ。それについては何も変わりません。レビューをまとめたサイトの場合は、他の組織に関するレビュー スニペットを含めて検索結果に表示されます。
今回の更新は AggregateRating にも適用されますか?
はい。Review と AggregateRating に適用されます。
Review
AggregateRating
引き続き検索結果にセルフサービングなレビューが表示されている場合は、どのように報告すればよいですか?
Google では、必要に応じてそうした場合の専用フォームを用意することを検討しています。今回の変更は段階的に実施しているため、適切でないレビューの星が引き続き表示される可能性があります。
この変更により、ユーザーにとってのレビューの有用性が大きく向上する一方、ほとんどのウェブマスターにとって、必要となる作業は皆無か、あるとしてもわずかです。上記の変更はすべて、デベロッパー向けのドキュメントに記載されています。ご不明な点がございましたら、ウェブマスター フォーラムをご利用ください。
Posted by Yuxin Cao, Software Engineer & Sven Naumann, Trust & Safety Search
【2019/11/11 追記】
Webmaster Conference Tokyo & Osaka の Lightning Talk の詳細が決定しました!スピーカー及びタイトルは次の通りです。 Webmaster Conference Tokyo タイトル&スピーカー(敬称略)
Posted by Takeaki Kanaya, Senior Search Evangelist, Google
Google ではほぼ毎日、検索結果を改善するための変更をリリースしています。大半の変更は目に見える変化を伴わない場合が多いですが、これらを積み重ねることで、日々検索の改善に取り組んでいます。
時には、皆様がはっきりと変化に気づくようなアップデートを行う場合もあります。ウェブマスターやコンテンツ プロデューサーなどの皆様が対応したり措置を講じることができる実用的な情報がある場合、Google ではそのようなアップデートを周知しています。たとえば「Speed Update」を実施した際には、その数か月前から事前通知とアドバイスを公開しました。
Google では年に数回、検索アルゴリズムとシステムに重要かつ大規模な変更を加えており、このような変更を「コア アップデート」と呼んでいます。コア アップデートは、全体として、関連性が高く権威あるコンテンツを検索ユーザーに提供するという Google の使命を果たすために行われます。また、コア アップデートは Google Discover に影響する場合もあります。
コア アップデートは広範囲に変化や影響が現れるため、Google ではその周知を図っています。一部のサイトでは、コア アップデート後に掲載順位が下がったり、逆に上がったりすることがあります。掲載順位が下がった場合はサイトを修正しようと思うかもしれませんが、間違った修正を行わないように注意してください。場合によっては、まったく修正の必要がないこともあります。
ページに問題がなくても、コア アップデート後にパフォーマンスが低下することがあります。こうしたサイトは、ウェブマスター向けガイドラインに違反したわけでも、手動またはアルゴリズムによって違反に対する対策が取られたわけでもありません。実際のところ、コア アップデートには、特定のページやサイトを対象とした変更はありません。コア アップデートの変更は、コンテンツ全体に対する Google のシステムの評価方法を改善するために行われます。この変更により、過小評価されていたページのパフォーマンス向上も見込めるようになります。
コア アップデートの影響を理解するには、例えば 2015 年に作成した映画トップ 100 のリストを想像してみるのがよいでしょう。2015 年からしばらくたった 2019 年では、リストを更新する必要があります。リストが変更されることは自然なことです。以前は存在しなかった新しい素晴らしい映画がいくつかトップ 100 に加わるかもしれません。評価が見直され、以前よりも高い順位にランクインする映画もあるかもしれません。
リストが更新され、以前は高い位置にランクインしていた映画のランクが下がったとしても、その映画が悪いわけではありません。それは単に、その映画よりも高い評価を得た映画があったというだけのことです。
これまで説明したとおり、コア アップデート後にページの掲載順位が下がったとしても、そのページに修正すべき問題があるとは限りません。それでも、コア アップデート後に掲載順位が下がった場合は、何かする必要があると感じるかもしれません。そのような場合は、できるだけ優れたコンテンツの提供に集中することをおすすめします。Google のアルゴリズムでは、コンテンツの品質に基づいて掲載順位を決定しているからです。
まずは、コンテンツの品質を自己評価する方法に関して Google が過去に提示したアドバイスを再確認しましょう。Google では、今回このアドバイスを更新し、コンテンツを自己評価するための新しい質問を追加しました。
これらの質問を自分自身に問いかけるだけでなく、あなたのサイトと無関係な信頼できる第三者に正直に評価してもらいましょう。
また、掲載順位が下がった場合、その状況を精査することも検討してください。どのページが最も影響を受けたか、そしてどんなタイプの検索で最も影響を受けたかを調査しましょう。それらのページを詳しく調べることで、上記の質問に対してどのようにページが評価されたのかを理解できます。
最適なコンテンツに関するアドバイスを紹介するもう一つのリソースとして、検索品質評価ガイドラインをご紹介します。Google には、アルゴリズムが適切な検索結果を提供しているか検証し、知見を提供する品質評価者という役割が存在します。この品質評価者は、アルゴリズムに対する変更が正しく機能しているかを確認するのに貢献しています。
大事なこととして知っておいていただきたいのは、検索品質評価者はページの検索順位を制御できないということです。品質評価者のデータが直接ランキングのアルゴリズムで使用されることはありません。品質評価者のデータは、レストランにあるフィードバック カード(お客様アンケート)のようなものです。こうしたフィードバックを利用して、Google のシステムが機能しているかを確認しています。
品質評価者がどのようにコンテンツの品質を評価しているかを理解すれば、コンテンツの改善に役立てることができるかもしれません。そして、コンテンツを改善することで、Google 検索での掲載順位も改善される可能性があります。
品質評価者は、Google が E-A-T と呼ぶ基準に基づいてコンテンツが優れているかを判断するために特別な訓練を受けています。この基準は「Expertise(専門性)」「Authoritativeness(権威性)」「Trustworthiness(信頼性)」を意味します。品質評価ガイドラインを確認することで、E-A-T の観点からコンテンツを評価して、検討すべき改善点を見つけられるかもしれません。
以下に、品質評価ガイドラインをアドバイスとして活用したサードパーティの記事を紹介します(リンク先はすべて英語となります)。
注意: 上記の記事へのリンクは特定の SEO 企業または SEO サービスを推奨するものではありません。このトピックに関して役に立つコンテンツを掲載している記事としてのみ紹介しています。
コア アップデートが実施された後によく寄せられる質問は、コンテンツを改善した場合、サイトの掲載順位が回復するまでにどれくらいかかるかという質問です。
大規模なコア アップデートは、数か月ごとに行われる傾向にあります。サイトがコア アップデートの影響を受け、その後にコンテンツを改善した場合、掲載順位が回復する可能性があるのは、次の大規模なコア アップデートのリリース時です。
しかし、Google では常に検索エンジンのアルゴリズムを更新しており、その更新には小規模なコア アップデートも含まれます。一般的に、小規模なコア アップデートは変化が見えづらいため、個別にお知らせすることはしていません。それでも、コンテンツの改善行われていれば、小規模なコア アップデートがリリースされたときにサイトの掲載順位が回復する可能性はあります。
サイトの所有者が改善を行ったとしても、掲載順位の回復が保証されるわけではありません。また、ページの掲載順位が検索結果で固定されたり、一定の掲載順位が保証されたりすることもありません。Google のシステムで常にページが上位にランキングされるようにするには、それに相応しいコンテンツが必要です。
Google のような検索エンジンは、人間とは別の方法でコンテンツを理解しているということを意識することも重要です。Google では、コンテンツに関して収集できるシグナルを探しています。そして、それらのシグナルが、人間が関連性を評価する方法とどれくらい相関しているかを確認しています。ページ間のリンクは、有名なシグナルの 1 つです。それ以外にも多数のシグナルが存在しますが、検索結果の信頼性を守るためにそれらのシグナルを公開することはしていません。
大規模なコア アップデートを公開する前には必ずテストを行います。前述の検索品質評価者からのフィードバックを収集するなどして、シグナルの重み付けが好ましいものであるかを確認しています。
もちろん、Google 検索の改善に完璧なものなどありません。Google がアップデートをし続ける理由はそこにあります。Google では多数のフィードバックを取り入れて、テストを積み重ね、ランキング システムを常に改善しています。Google のこの取り組みは、コンテンツの所有者が変更を行わなかったとしても、ページの掲載順位が将来回復する可能性があるということを意味します。何もしなくてもページの掲載順位が上がった場合、ランキング システムの継続的な改善によって、そのページのコンテンツの評価が高くなった可能性があります。
この記事で紹介したガイダンスが皆様のお役に立てることを願っています。また、ツール、ヘルプページ、フォーラムなど、Google ウェブマスターから提供されるリソースでは、優れたコンテンツに関する多くのアドバイスを確認できます。詳細はこちらからご確認ください。